東大卒無職が働かずに生きるブログ

サラリーマンに向いてなさすぎる東大卒の考えたことなど

モチベーションアップ株式会社のポスターって意外と深いんじゃないの?って話

みなさんはモチベーションアップ株式会社を知っているだろうか。

なにかと話題になっているので聞いたことがある人も多いだろう。

 

簡単にいうと、日本の企業にブラックなポスターを売りまくっている会社である。

 

ブラックといっても色が黒いわけではない。

いかにもブラック企業が好きそうなメッセージがバンバンに入ったポスターを販売しているのである。

 

実際に見てもらった方が早いだろう。

 

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それにしても過激なポスターである

 

「何でもかんでも環境のせいにしてない?」

「もっともっと感謝して毎日の仕事をがんばらなくちゃ」

「がんばるだけでいいの?それは当たり前で結果を出すのが仕事だよ!」

 

経団連のおじさんたちが非常に好きそうなポスターだ。しかし、いやだからというべきか当然ネットでは叩かれまくっている。

 

「モチベーションアップ害社が作ったポスター見てると殺意しかわかねぇ
社長がいたら笑顔で助走つけて殴りにかかるレベル」

「モチベーションアップ社って上司にマネジメント放棄させて稼働率を落とさせる海外のスパイなのではって勘ぐりたくなる程度にはヤバい」

「モチベーションアップ株式会社ただの社畜ポスターメーカーやんけ」

 

などといったネット民の怒りの声が出てくる出てくる。

これを読んでいるあなたも「こんな社畜ポスターなんざ糞の価値もねえ」と思っているかもしれない。

 

……しかし、である。

私は今回色々考えるうち、このポスターから実は色々なことが学べるのでは、と思い至った。今日はそれを書いていきたい。

 

 

ポスターを売るということの困難さ

まず意識したいのが、「ポスターを売る」という事業の困難さだ。

モチベーションアップ株式会社が何を思ってこの事業に賭けようとしたのかはわからない。

しかし、別に社内にポスターを貼ったら直接的に売り上げが伸びるわけではないだろう(まあ下がりもしないだろうが)。

つまり、この手のポスターというものは本質的にあってもなくても変わらないといえよう。

 

しかもネットの声を聴く限り、ポスターの内容が顧客の社員からいい評判を得ているとも思えない。

 

加えて、モチベーションアップ株式会社のポスターは、見たところ特別デザインが優れているとか、凝った意匠がほどこされているということもなさそうだ。ポスターはどれも簡単な構成で、デザインではなく文字でメッセージを伝えようとしているように見える。もしかしたら、社内にデザインの知識がある人間がいないのかもしれない。

 

そうした状況をふまえて考えてみる。

 

ポスターを売って事業を成り立たせるってかなり難しくないか??

 

私が何かの企業の社長だったとしたら、会社の命運をポスター販売に託すのはかなりの勇気を要すると思う。

 

 

ネット民の勘違い~あくまで顧客は社長~

ポスターを売るという作業が、空気を販売するのに近いレベルの難関であることは分かった。

しかし、実際にモチベーションアップ株式会社のポスターは結構売れているらしい。

自分の会社に貼られてたという声が結構あったのだ。

 

私はこの理由がわからず頭を抱えた……。

…悩むこと4分、スマホをいじり始めていた私の脳裏に閃光が走った。

 

そうか!

私は勘違いしていたのだ。

 

モチベーションアップ株式会社の顧客は、会社そのものではなく社長個人なのだ!会社員たちの心を変えようとしているのではなく、毎日社員にうんざりしているであろう、中小企業社長や管理職の心の声を代弁しようとして作られたのだ!

 

……よく勘違いされるが、共感することとは相手が「辛い」といったときに「辛いね」と返すことではない。

相手が思っていても言葉になっていないことを、代わりに言葉にしてあげることなのだ

 

それを踏まえれば、このポスターが社長や管理職に徹底的に共感していることに気づく。例えば、「もっともっと感謝して毎日の仕事をがんばらなくちゃ!」というポスターがあった。これは社員に「もっと感謝してがんばれよ?」と言っているのではなく、社長に「社長や会社の存在ってもっと感謝されるべきだよね~~」と共感を寄せるためのものだったのだ。

実際、モチベーションアップ株式会社のHPを見てみると、顧客の声として、「社長の私が日ごろ思っていることをズバッと言ってくれた」というものが紹介されていた。

これなどは、まさに共感の力によって顧客の社長が購入に踏み切った典型例だろう。

 

こういったポスターを導入するかいなかを決めるのは社長である。社長でないにしても、決定権を持っているのは、基本的に人を使う側の人間である。だから、モチベーションアップ株式会社は社長に共感を寄せる。社長を気持ちよくしていく。これは合理的なマーケティングだと私は思う。

 

このブログでも書いたが、社長というのは孤独だ。

イーロン・マスクも精神的に限界がきているようだし、私のインターン先でも皆社長の陰口を叩きまくっている(私も例外ではない)。

その社長の孤独を癒してくれるのが、モチベーションアップ株式会社だったというわけだ。

 

そうはいっても生理的に

 

どうだろうか。

今まで、ネットでさんざん反感を買ってきたモチベーションアップ株式会社。

おそらくモチベーションアップ株式会社にとってそれはどうでもいいことだ

 なぜなら彼らは、初めから社員の気持ちに寄り添おうなどとは考えてはいないのだから。彼らが寄り添うのは徹頭徹尾、権力の側、人を使う側だからだ。

 

 え?ここまで読んで結局あのポスターに抵抗感が強まったって?

 

 

 

 

わしもじゃ!わしもじゃみんな!!!!!!

 

 

 

……2018年9月現在、HPによると、モチベーションアップ株式会社のポスターは一枚月額1790円で販売されているという。

(終わり)